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適性試験まであとひとつとなりました。ジェーンさんにもらった片手剣の攻撃の書、使ってくれる人が現れないので魔女リノアさんに相談したところ、ペリオンのマーケットへ行ってみることを奨めてくれました。
さっそく、ペリオンに行ってみましたがものすごい活気。道行く人に呼びかけてみましたがなかなか買い手が見つかりません。それどころか、雑貨屋さんの陰に呼び出されて「写真に納めたいからそこにおいて見せてくれない?」と怪しげなことを言い出す人に捕まってしまいました。そんなことをして大事なものを置き引きでもされたら堪りません。丁重にお断りしました。
どうしたらいいのかわからなくなって困っていたら目の前を魔女リノアさんが通りかかりました。
「こんにちは♪リノアさんの周りで誰かこの書を使ってくれそうな人いませんか?」
「そう。では、訊いてみますから少し待っててください......れむさん、新大陸にいる戦士の方が90万で買い取ってくれるって。でもしばらく向こうだから私が代理でも良いですか?」
私ったらてっきりリノアさんにお渡ししておいて後日お金を受け取れるものとばかり思ってたら...即金で立て替えてくれました。
「リノアさん、どうもありがとうございます♪じゃ、このお金でこの先の装備を仕入れに行ってきますね。」
「では、新大陸に行きませんか?私が案内しますから」
今の私なら格安で向こうに行けて、しかもお店までは安全らしいの。しかもリノアさんと一緒に行動できるなんて♪二つ返事でお願いしちゃいました。
新大陸に渡る定期船まで時間があるということなのでペリオン周辺をリノアさんとお散歩していたら、スノーボードを抱えた男性がリノアさんに話しかけていました、どうやら同じギルドのお知り合いのようです。
「彼はスピアマンのギャザンさん」
「はじめまして。れむといいます。よろしくお願いします」
「よろしく。それよかさ、リノア。神殿に狩りに行こうよ」
「だめよ。これかられむさんと新大陸までお買い物に行くんだから。ギャザンも一緒に行かない?」
「了解、そういうことなら良いよ。そのあと向こうで狩ろうな☆」
ってことで、私は急遽新大陸に渡ることに。それもあこがれの先輩、魔女リノアさんと一緒に。
それと、ペリオンのマーケットで鍋ふたが出てたので衝動買いしちゃいました。もちろん、調査はまた続けますけど。適性試験に向けての準備の一環です。
新大陸ってエリニアから渡れるんでしたね。魔女リノアさんと私はひとあし先にエリニアに到着♪実はペリオンで行くと決めたときにちょうど船が出たところだったので時間を潰していたのです。チケットを買おうとしたら私の荷物がいっぱいだったため、急いで道具屋さんで不要品の処分。早くっ早くっ、時間になっちゃうよぉ。
急いで船着き場に戻ってチケットを無事購入♪あまり時間残ってませんでした。チケット係の女の子に切ってもらってすぐに乗船☆
メイプルアイランドからこのビクトリアランドまではあっという間に着いちゃったので、本格的な船旅はコレが初めて♪わくわくとどきどきが入り交じってます。
楽しそうだけど、なんだか海賊が出るとかおっきなモンスターに襲われたとかいう噂も耳にしたことがあるんだもの。リノアさんやギャザンさんでもまだ歯が立たないみたい。
そんな恐いのに襲われたくはないので出向と同時に船室に引き籠もってました。船室内でまたおしゃべり、先輩方にいろいろとご教示願いました。
う〜ん、タメになるわぁ。私も早く一緒に旅ができる仲間を作らなくっちゃ☆
途中でギャザンさんが外に様子を見に行きましたが見晴らしよくて大丈夫だろうとのことでした。私は暗い船内に籠もりっきり。きれいなお空見たかったけど命を落としたら元も子もありませんからね。
いろいろお話ししているうちに、なんだか外出船員さんたちがドタバタはじめました。そのうちに船が揺れたかと思ったら停まったみたい。どうやら新大陸オシリアに到着したみたい。
いったい新しい大陸ってどんなところなのかしら?
船を降り立った私の目の前にはパステルチックでとても可愛いオルビスの景色が広がっていました。
あ、待ってください〜。お二人は私よりも足が速いの。コレはお二人が持っている赤い鞭に付与された効果なんですって。ちょっと周りに見とれているとおいて行かれちゃいそう。ここで見失っちゃったらきっと迷子になっちゃうわ、私。
オルビスの街を通り抜けたところに、クリスタルが浮かんでました。
「れむさん、その石に触れてくださいね」と言って魔女リノアさんはクリスタルにタッチしたとたん、私の目の前からリノアさんが消えてしまいました。ギャザンさんもいないわ。待ってぇ!
クリスタルに触れたとたん、景色が変わりました。あぁ、空間転移なんだ。私はクリスタルを通して別の場所に運ばれたのね。リノアさんもギャザンさんもちゃんと待っててくれました♪
私の目の前には一面の雪景色。ここはエルナスという村なんですって。あら、足下が滑るわ。止まらない〜、すってんころりん。転んじゃいました☆
私たちは妙なテンションではしゃぎ、転げ回りながら村の中を進んでいきました。
さぁ、いよいよ私がこの新大陸に渡った目的、お買い物をしに、エルナスのお店に到着しました。
お店に入った私は店内の広さにびっくり。ここは全ての冒険者のための武器と防具のお店なのね☆いろいろなものがディスプレイされていました。
「武器はこのウィザードワンドね。防具はどうしますか?」
「アモリアローブだと赤と青があるな」
「どっちの色の方が私に似合いますかね?」
「え?色によって付与されてる効果が違うみたいだよ?」
「本当だ。じゃ、私は精神力アップの赤がイイです」
「帽子は?ここでは売ってないわよ?」
「あ、それは大丈夫です。茶のピエロ帽を拾いましたから」
「よかったですね。移動速度上がりますよ、それ」
「靴は?アイゼンだと雪道でも滑らないですむよ?」
「う〜ん、まだこっちで行動しないから今回はパスします」
いろいろアドバイスもらってウィザードワンドとアモリアローブ赤の上下を購入しちゃいました♪
「これで私のお買い物クエストはおしまいですね☆お付き合いいただいて本当にありがとうございました♪」
「これからどうすんの?」
「私はこれでエリニアに戻りますよ。試験も近いですし」
「それじゃぁ、そこまで送りますよ」
エルナスの外れで魔女リノアさんとギャザンさんとお別れしました。 あぁっ、急がなくっちゃ、エリニア行きの船が出ちゃうわ。
お二人とお別れした私はオルビスの船着き場へ。ってあれ?私どうやってここまで来たんだっけ?たしかすぐに自由落下に任せて降りてきたような...
遠回りでも地道に登っていくしかないのね。では、街並みを見ながら急いで行きましょうか。テンポ良く次から次へとステップを渡って...あら?ここからどう行けばいいのかしら?何度やっても落ちちゃうわ?
「れむさ〜ん。ああ、やっぱり困ってましたね。来たときと同じようには帰れないから」
「リノアさ〜ん。迷子になっちゃいました〜」
「その足下に小さなボタンがあって、それを踏むと向こうへ行けますよ」
「あぁっ、本当だぁ。焦ってて見えてませんでした」
「もう船が出ますね」
「そうですね。でもいいです、のんびり待ちぼうけしてから帰りますよ」
「では、もう少し送っていきますね」
「いいんですか?ありがとうございます♪」
ということで、私はまた魔女リノアさんのお世話になることになってしまいました。本当にお手数おかけして申し訳ないです。でも、ここまで送ってもらえたらあとは一本道だから大丈夫です☆リノアさん、本当にどうもありがとうございました♪
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