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あれ?

 ラセルロンさんが今日までこの研究を続けてこられたのは、偏に失踪した人物を信頼していたからなのでしょう。しかし、彼ですら知り得なかった事情があったようです。

 失踪した錬金術師は、ラセルロンさんとの共同研究の他にも独自で進めていた研究があったそうです。その内容に関してはラセルロンさんも知らないとのことです。事件後の調査で協会長は何かを掴んでいるらしいのですが...こうなったら直接協会長に確認をするより他に方法はないのでしょうか。

 長期戦になるのを覚悟の上で、協会長マッド氏との会談に臨みましたが、彼は簡単に失踪者の名前を明かしてくださいました。予想外の展開に戸惑う私。この先、どんなお話しが待っているのでしょうか。

 

 

貴方は何を知っているの?

 失踪した錬金術師はドランさんというお名前でした。簡単に判明して拍子抜けしてしまいましたが、肝心なのはここから先です。彼はいったい何を研究していたのでしょう。

 彼は何か危険な研究をしていたらしいのですが、その詳細は語ることが出来ない、と協会長のマッド氏は私に告げました。それでも執拗に説明を求めていると、奇妙な回答が返ってきました。

 知らないものは答えられない、と。逆に、ジェニミスト派にもアルカドノ派にも属さない第三者の視点でドランさんが何を求めていたのかを調査して欲しい、との依頼まで受けてしまいました。

 マッド氏の情報によると、失踪前のドランさんは情報屋のハンさんと密に連絡を取り合っていたそうです。

 

 

ドランさんについて教えてください!

 情報屋が取り扱う商品はもちろん情報です。私が求めているのは、失踪したドランさんが研究していた内容ですが、情報屋の存在を知っていた協会長がその内容を知らないというのは奇妙な感じがします。

 結論から述べると、情報屋のハンさんは研究内容について何も知りませんでした。マガティア中の錬金術師達を遠ざけて独り研究に没頭していたドランさん。その彼がマガティアの街で唯一連絡を取っていたのが情報屋のハンさんだったというのですが...

 ハンさんがしていたことは、つなぎ役でした。マガティアの街の人たちを遠ざけたドランさんは、唯一の友人と手紙で連絡を取っていたそうです。風来坊と呼ばれるその人はルディブリアムの街で見かけることがありましたね。

 

 

それはペンダントの形でできた・・・

 風来坊な錬金術師さんは、マガティアの街で繰り広げられる派閥争いにうんざりし、自分の工房や研究室を持たずに各地を転々としているそうです。

 私が錬金術師ではなく冒険者だと自己紹介をすると、連絡が取れなくなった友人ドランさんのお話を聞かせてくれました。風来坊さんのお話で、ドランさんは几帳面な性格をしていたこと、銀細工が得意だったことなどが判りました。肝心の研究内容については判りませんでしたが、彼の性格上、詳細な研究資料を残していると考えられます。

 しかし、ドランさんのお家だった建物は私も一度調査で立ち入っています。そのときには銀細工など見かけた記憶はありませんでしたが...ひとつ不味い事を思い出しました。あの走り書きの内容はドランさんが銀細工が得意だったことを知る人物にとっては重要な手掛かりになりかねません。まだ発見されていなければ良いのですが...

 

 

部屋の幽霊?

 急いでマガティアに引き返した私は、ドランさんの住居に足を運びました。相変わらず埃が積もったままです。どうやら以前私が調べてから改めて立ち入った人物はなさそうです。

 やはり銀細工のものなど発見は出来ませんでした。カソン氏の反応を思い返してみると、既に彼の手に渡っている可能性が高いかもしれません。

 諦めきれずにアルカドノ教会の研究施設内を調査していると、案内図に記載されていない部屋を見つけてしまいました。部屋自体が誰かの残留思念で形作られているようですね。私はその奇妙な部屋で、失踪した筈のドランさんの思念を垣間見ました。

 

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