オルビスからまた新しい航路が開通したようです。さっそくM.S.G.の取材に向かってみましょう。オルビス港で購入したチケットにはアリアントと印字されています。

　発着場に着いて、ターバンを巻いた男性にチケットをチェックしてもらいました。船が入港してくるまでぼんやりと待っていましたが、やがて遠くから巨大な人の姿をしたものがやって来ました。

　それの下半身に足は見えませんでした。 乗船手続きをしてくれた男性と同じように頭にターバンを巻き、顎には髭を蓄えています。私の知識は物語で読んだそれに似ていると告げてきます。これから向かう新天地はいったいどんなところなのでしょうか。興味がそそられます。

　アリアントの港には大きなランプが置いてありました。やはり私が乗ってきたあれはランプの精なのでしょうか。

　アリアントは乾いた砂漠の街のようです。住民の殆んどは頭にターバンを巻き、成人男性は全員顎鬚を蓄えています。そして、私のような冒険者、所謂余所者を避けているようです。

　街の中をざっとチェックしたところ、豪華な外見の宮殿以外に水場は見かけられませんでした。宮殿の中には入れてもらえなかったので、今度は街の外を歩いてみることにしました。

　陽射しが強いのでなるべく肌を出さないように注意しながら行動します。サボテンや爬虫類、可愛らしいスナウサギなどの棲息を確認できました。

　お遣いでアリアントまでやってきた「朋萌」ちゃんから道案内を依頼されました。私のわかる範囲でお手伝いすることにいたしましょう。

　ノースリーブにホットパンツという肌の露出が多い恰好の朋萌ちゃん。強い陽射しにあてられてバテなければ良いのですが．．．少し心配です。

　代えのお洋服は持ってきていないとのことなので、手早く用事を済ませてもらうことにしましょう。現地の人にお届け物を手渡しする彼女、相手の対応はやはりそっけないようです。根気よく住民に声を掛けて回る朋萌ちゃんでしたが、新しいお仕事にはありつけなかったようです。街の外を一通り案内して解散となりました。

　定例開催のビシャス討伐を終えてルディブリアムの街で荷物整理をしていると、「ラダルトー」さんが通り掛りました。彼に会うのは随分久しぶりな気がします。

　ご挨拶して世間話をしていると、ラダルトーさんの手にしているものに目が留まりました。これまでに見たことのない形状ですが、聞いてみると最近話題になっているスタッフで、既存のものと交換してもらったそうです。

　従来のもの以上の体力増強効果が得られるそうなので私としても是非とも欲しい一品なのですが、適当な素材が手持ちにはありません。泣き言を垂れていると倉庫に何本も転がっているから、とラダルトーさんが１本譲ってくださいました。今度何かお返しをしないといけませんね。

　主催の「朋萌」ちゃんが急遽お休みとなってしまった定例開催ビシャス討伐。ゲストに「ぞっほ」さんをお迎えして私が進行役を務めることになりました。

　もう20回以上も開催されているビシャス討伐ですが、そのメンバはいつもほぼ一緒。レギュラが不在のときのみゲストを迎えていましたが、ゲストの皆さんも知った仲なのでいきなり組んでも戸惑うことはありません。

　この日はかなり身体が重く感じられましたが、２度の討伐自体は犠牲者も出さずに終えることが出来ました。収穫も少しあったので、討伐終了後は抽せん会が行われました。抽せんの後にはお薬の配布をしますが、慣れない作業でもたついてしまいました。毎回スムーズにこなしてくれる朋萌ちゃんには感謝しないといけませんね。