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生命の洞窟を入口まで戻ってきた一行は、挨拶を交わして解散となりました。早速シャモスのところへ行ってみましょう。
リプレの港で船に乗り、気持ちのよい風を顔に受けていると、初めての場所に足を運んだ高揚感が徐々に薄れて行き、思考をこれからどんなことが起こるということに向けてみました。すると、私の行為は誰かに咎められることなのかもしれないという背徳感が胸を充たしてゆきます。
しかし、知的探究心に勝つことは出来ませんでした。ぶつぶつと呟くかつての天才は、目の前に私が立っても焦点の合わない目を中空に向けていました。見ている川からないシャモスの目の前に生命の根を取り出すと、急に知性を取り戻した顔つきになり、帽子の中から取り出した紙切れを手渡してきました。 |
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