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機械の心臓を集め終えた「朋萌」ちゃんは、ショーワ町にいる依頼人に届けに行ってしまいました。彼女との会話にでてきた貴婦人の傘というものが気になった私は、マーケットに戻ってきました。
一般市場には流通しないものなのでしょうか、いろいろなお店を見て回りましたが在庫を確認することはできませんでした。人混みにも疲れてきて人の少ないところに、と思って移動した先にその少女はいました。
去っていったあの人を思いだしたのは、おさげ髪に弓を手にしていたからでしょうか。眼鏡はしていないし、髪の色も少女の方が明るいというのに。
私の視線に気付いたのでしょうか、少女の方から声を掛けてきてくれました。お話しをしていると、少女の姿があの人と、よりいっそう重なって見えてきました。 |
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