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 久しぶりにビクトリアアイランドに戻って参りました。最初にハインズ様のところへ行きたかったのですが、アルケスタ様のお言葉に従ってまずはペリオンにやってきました。

「次はどいつだ?ん、お前はまじない師だな。此処へ何しに来た?戦士の聖殿はお前の来る場所ではないぞ」
「コブシを開いて立て様。私の名はれむと申します。あなた様の仰るとおり私は癒しと祝福をしながら各地を回っております。今日はアルケスタ様の指示でこの指輪をあなた様にお見せしにやって参りました。ぜひお話を聴かせていただけないでしょうか?」
「俺に礼儀は不要だ、楽にしろ。それにしても、アルケスタだと?どれ。ほぅ、これはエルミナ様の指輪ではないか」
「あの、コブシ様。古代の本をご存知ありませんか?」
「あの失われて久しい本のことか。残念だが、今どこにあるのかはわからないな。手がかりになりそうなものならばあるのだが...これを渡す代わりとしてひとつ頼まれてもらえんか?」

「どんなことでしょう?私でできることならば」
「最近、戦士になりたいという若者が増えてきてな。俺も対応に追われて疲労が溜まってきたのだ。そこで力のクリスタルを持ってきて欲しいのだ。あれには俺の失われた力を取り戻す作用があるからな。この地にはクリスタルの欠片を持ってるヤツはいないし、精製できる技師もいない。おまけに俺には忙しくて自らオシリアまで行ってる暇はないのだ」

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 力のクリスタルですって?噂を頼りに鍛練を重ねてこの間精製してきたばかりのこれが本当に役立つだなんて。

「コブシ様。そのクリスタルでしたらここに。力試しにオシリアで集めていたのです」
「それは幸いだったな。ならば、俺もこの地図の切れ端を渡そう。残りは他の奴らが持っている。次は...そうだな、お前の師匠ハインズに話を通しておいてやろう」
「ありがとうございます、ではさっそく発とうと思います」

 こうして私は、エリニアのハインズ導師、ヘネシスの弓使い学校の学長であるヘレナ様、カニングシティの盗賊の取り纏めをしているダークロード様のもとを次々に訪れ、そのたびにクリスタルと地図の切れ端を交換してもらいました。

 しかし、この切れ端だけ見ても私には何のことだかさっぱりわかりません。ひとまずアルケスタ様に報告しにオシリア大陸へ戻りましょう。

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「アルケスタ様。ただいま戻りました」
「おぉ、待っておったぞ。で、首尾はどうじゃった?」
「はい、賢者たちからは地図の切れ端を託されました。そして必ず古代の本を見つけだして封印するように言われました。しかし、この切れ端をどのようにつないで解読すればいいのか私にはわかりませんでした」
「これか...確かにこの状態では儂にもわからんわい。そうじゃ、最近アルファ小隊のイージー兵長が発見した記憶の粉をもらってきてくれんか?」

 アルファ小隊...彼らってどこか頼りないのよねぇ。でもまぁ、アルケスタ様の依頼だから仕方がないでしょう。
「兵長、こんにちは。突然で恐縮ですが、記憶の粉を分けていただけませんか?」
「きっ...シーッ。何でそんなこと君が知ってるの?トップシークレットなのに」
 トップシークレットなら持ってないって言えばいいのに、機密事項を簡単に話してしまうこの人って...
「じゃぁさ、ウェアウルフの爪を持ってきたら内緒でわけてあげるよ。今度同期の仲間がここへ来るんだけど、そいつに自慢したいんだよねぇ」
 自慢...やはり彼の器は小さいのね、そんなことのために大事なものを手放すなんて。記憶の粉を見せた方が自慢になると思うのだけど...
「はい、これですね。約束ですよ、記憶の粉を分けてくださいますね?」
「すげぇ、これがウェアウルフの爪かぁ。曹長でさえ避けた相手なんだぜ。これでやつに自慢できるな。はい、じゃこれね。俺からもらったなんて内緒にしてくれよ」

 アルケスタ様は私がもってきた記憶の粉を使って古井地図の解読をはじめました。古代文字で書かれているらしく、時間がかかります。
「ふぅ。わかったぞぃ。古代の本はオルビス塔の石像に隠されているようじゃ。お嬢さん、墓で見つけたあの指輪はまだちゃんと持っているね?」

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「コブシを開いて立て様がエルミナ様の指輪と言っていたものですね。ええ、持っています」
「その指輪が古代の本を守る最後の鍵となっているらしいのぅ。行ってきてくれるかね」
「オルビス塔ですね、わかりました。さっそく行って参ります」

 長い、本当に長い試練となりましたが、いよいよ古代の本に辿り着くことができそうです。
 到着したオルビス塔の入口には確かに巨大な石像があります。錫杖とオーブのようなものを掲げています。この石像のモデルがエルミナ様なのでしょうか?背中には大きな翼を持っていますが、よく見ると片翼は蝙蝠か竜の飛膜のようです。もしかしたらこの方、聖魔なのでしょうか?

 指輪を翳してみても、石像に触れてみても何も反応はありません。入口にはこのほかに2体の石像がありましたが、やはり何も起こらないようです。もしかしたらまだ何か足りないのでしょうか...いえ、塔の奥にはもう1体石像があったはずです。ここでストーンボールを相手に鍛練しているときに見たのですから間違いはありません。

 塔の内部に進入し、一番奥を目指しました。そこには確かに石像がありました。あら、石像の台座に何か埋め込まれているようです。よく調べないとわからないように隠されていますが、鈍い光を放っています。取り出そうとして手を伸ばしてみると、光は強くなりました。どうやら、指輪に反応しているようです。
 取り出した箱の蓋を指輪をしている手で開くと、中から一冊の古びた書物が出てきました。これが、これがアルケスタ様の探していた古代の本でしょう。

「アルケスタ様。ついに見つけて参りました☆」
「おおっ、ありがとうお嬢さん。確かに異常なまでの力を感じるわい。これは、骨の折れる仕事になるかもしれんな。しかし、お嬢さんが見つけだしてきてくれた本、儂はこれを必ずや封印してみせよう。そうじゃ、ささやかだがお嬢さんにお礼をしよう。これを受け取ってくだされ。またエルナスに滞在するようなことがあれば、顔を見せておくれ」

 アルケスタ様から頂いた品物は、真っ青な守護のマントでした。これが長かった試練の集大成です。ご協力いただいたみなさまに深く感謝いたします♪

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 オシリアでの鍛練と長かった試練を終えた私は、ビクトリアアイランドへ戻ってきました。穏やかな気候にのんびりした空気、やはり私にはこちらの方があっているようです。

 M.S.G.のために地下鉄構内を取材しようとカニングシティにやってきたのですが、ネーラさんがまた困っているようだったのでお話を聞いてみました。
 どうやら、シュミちゃんが拾ってきた子犬のために犬小屋を造ってあげたいらしく、加工された木とネジが必要なんだとか。
加工された木ならチャーリーさんからたくさんもらっていますし、ネジは...あぁ、少し手持ちがありました。ネーラさんに渡したところ、シュミちゃんからのお礼だとかでケーキをたくさん頂きました♪

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