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暗い...とても暗いです。そして身体がとても重く感じられます。指一本動かすのも面倒なくらい怠いです。全ての感覚がぼやけ、境界が曖昧になっているみたい...
誰かが呼んでいるような気がします。でもそれももの凄く遠くから聞こえるみたい。暗い...目を開いているのか閉じているのかもわからないくらいに...
ふと気がつくと、見慣れた景観...あら?ここってスリーピーウッド?傍には「マクリ差し」さんがいます。
「れむさん、大丈夫ですか?とりあえずサウナ行って休みましょう」
お...重い、身体が...心身共に疲労困憊のようです。疲れた身体を引きずって、私とマクリさんはサウナへ到着しました。
「そういえば、れむさん。ここの極楽さんが困ってるのって知ってます?」
「いいえ、そうなんですか?いつもはそんな素振り見せないけれど、あの人」
「ああ、そっちの方じゃないです。もう一つのサウナの方」
「えっ?あぁ、高級って書いてある方ですね?あちらはまだ利用したことないんですよ」
「じゃ、行ってみましょう」
「おねぇちゃん、この高級サウナは初めてだね?どうだ、俺の話、聴いちゃくんねぇか?」
「おねぇちゃん...あ、私のことですね?ええ。良いですよ、どうしました?」
「実はな...」
こうして、極楽のおじさんのお話を聴くことになった私。でも、あれはいったい何だったのでしょうか?夢?ううん。だって、私の手元には白いトカゲの尻尾みたいなのが残っているもの。奇蹟...かしら? |
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