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脱!お子さま扱い宣言とのことですが...  オルビス塔の地下からつながっていた水中世界の取材も無事に終わったので、撤収することにいたしました。いつもの習慣とは怖いもので、何も考えずに帰還のためにミスティックドアの呪文を詠唱してしまいました...

 次元の扉はすぐに完成し、私たちは水中世界から瞬時にしてエルナスの街へと戻ってくることができました。水の抵抗が無くなった途端に、身体が空気を求めて水を吐き出します。
 扉が消えてから、自分の行為に恐怖が走りました。結果として問題ありませんでしたが、扉から水が流れ出ていたら...洪水を引き起こした元凶となるところでした。
 それにしても不思議な水です。服はおろか、髪さえも濡れていません。ヘアスタイルを変えた「花佳」ちゃんの髪にも雫ひとつ残っていませんでした。
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新しい家族ができました☆  ぬいぐるみ解放運動をしていたら、奇妙な出来事に遭遇しました。

 傀儡師が無理やり使役していたぬいぐるみのひとつが、私のあとをついて来るのです。最初は傀儡師の負の残留思念で私に襲いかかってくるのでは、などと懸念していましたが、どうやらそうではないようです。
 休憩を取るついでに、この愛らしいぬいぐるみをよく観察していたら、どこからともなく私に語りかけてくる声がありました。
「私の子を救ってくれて、どうもありがとう。私はクロイと申します。私が作ったその子には、まだ『生命の水』の効果が残っていたのですね。そのぬいぐるみが活動を止める日まで、面倒を見てやってもらえないでしょうか」
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ぬいぐるみだけど、餌なんているのかしら?  クロイさんからお願いされてしまいましたが、自分のことをするだけでも精一杯の私に、はたしてこの子の面倒を見ることができるのでしょうか。

 しかし、無垢なつぶらな瞳に射抜かれて、この子をここに置き去りにすることもできなくなってしまいました。どこまでできるかわかりませんが、しばらくこの子と一緒に生活をしてみることにしましょう。
 どのように世話をすればいいのか知識を全く持ち合わせていなかったので、ルディブリアムにいるしゃべるぬいぐるみ、ペトリシャに話を聞いてみることにしました。
 ペトリシャが言うには、この子はぬいぐるみに生命の水で生命を与えられた擬似生物だということです。この世界で活動するにはマナを消費し続けるために、定期的に補給をせねばならないそうです。
 なるほど、普通の生物と同様でお腹が減るということですね。ペトリシャから餌を少し譲ってもらいました。
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Say☆これからよろしくね♪  ご飯を確保してあげることは何とかできましたが、この子についてはまだ知らないことばかりです。「RAVG」さんからサテライトを通じて、簡単な講義を受けました♪

 スキンシップをするために、のんびりとルディブリアムの街をお散歩していたら、ゆらゆら動く光の玉に興味を示したようです。いつまでも飽くことなく眺めているその姿がとても愛らしく見えました。
 そうしているうちに、RAVGさんと「花佳」ちゃんがルディブリアムに到着したようです。開口一番、花ちゃんから
「で、この子の名前は?」
 名前とは、相手と自分を縛るものです。私がこの子の面倒を見ると決めたのだから、与えても良いのでしょう。お二人にも意見を求めながら、「Say☆」と名付けました♪
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Say☆と一緒にお散歩〜♪

無事にゴール♪ Say☆もよく頑張りました♪
 Say☆と一緒にスキンシップを兼ねて遊ぶのに良い場所があると教えてもらい、散歩道と呼ばれる場所にやってきました。

 入口を潜った途端に、厳つい顔の方から声をかけられました。
「おぅ、来たな。これを上にいるヤツまで届けてくれ」
 ぬぅっと、突き出されたその手には手紙が...
「これを上にいる人にお届けすればいいのですね?」
「あぁ、頼むぜ」
 気圧されて受け取ってしまいましたが、理不尽さを否めませんでした。もう少し、頼み方というものがあるでしょうに...
 最初のうちこそ、イライラしながら進んでいきましたが、愛らしく一所懸命に私についてこようとするSay☆を見ていたら、そんな感情もどこかへいってしまいました。
 ゴール地点には、確かに同じ訓練士のユニフォームを着た人がいました。その人に預かったお手紙を渡します。その人は確認もせずに無造作にポケットにしまいながらにこやかに話しかけてきました。
「ご苦労様。スキンシップは進んだかい?」
「おかげさまで。ところで、確認しなくて良いのですか?」
「あぁ、これ?これはね、貴女がここまでこられるようにっておまじないなんです。中身は、ほら、ね。白紙なんだ」
「...私の責任感を試したのね。なら、今後は不要です」
「気を悪くされたのなら謝ります。兄なりに気を遣ってるんですよ。無愛想だから勘違いされやすいけど...」

 下に降りたら嫌味のひとつでも垂れてやろうかと思っていたのですが、弟さんに免じて控えることにしました。お届けしてきたことを伝えると鷹揚に頷いていました。
「ご苦労だったな。ところで名前は?」
「私はれむと申しますが、それが何か?」
「あんたじゃないよ。そっちの子」
「...Say☆って言います」
「そうか、Say☆ちゃんか。ほらっ、お腹空いてるんじゃないのか?あんた、飼い主だろ、もっと早く気付けよ」
 この人、ニンゲン嫌いなんじゃないでしょうか?訓練士としては腕が立つようですが、この人のコミュニケーション能力に疑問を感じてしまいました...
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